アイビー便り
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在宅療養患者の介護度
- 2023年5月13日
- 院長のゆんたく
こんにちは、アイビー院長です。
訪問診療の適応は「医師が通院困難と判断された方」ですが、いろいろな理由で通院が困難なこともあ
りますね。
介護保険と訪問診療との関係はどのようになっているのでしょうか?
インターネットで検索したデータ1)では在宅患者の85%以上は要介護状態で、各介護度の患者がそれぞ
れ10%以上いるとあります(下図)。
平成29年日医総研ワーキングペーパー2)でも、在宅療養患者のうち要介護1~5が全体の75.9%を占めて
いました(下図)。
これを見ると要介護の方がすべて訪問診療になるのかという気もしますが、、、どうでしょうか?
介護保険のメイン対象である65歳以上の人口は令和2年10月時点で3,619万人、総人口に占める割合は
13.9%だそうです3)。
令和2年2月時点の要介護認定者(要介護1-5)は479.6万人4)、そのうち1号保険者は469.9万人で65歳以上
の12.9%を占めていることになります。
一方、令和2年の全国の在宅療養支援診療所受け持ち患者数は75.8万人5)であり、これもすべてが要介護
1~5の方であると仮定すると全認定者の15.8%になります。
すなわち訪問診療を行っている方々は要介護認定を受けていることが多いが、要介護認定の方すべてに
訪問診療が導入されているわけではないということです。
要介護者のすべてをとはいいませんが、訪問診療にはまだ普及の余地があるとも言えるかもしれませ
ん。
ちなみに令和2年の沖縄の要介護認定者(要介護1-5)は45,501名。在宅療養支援診療所受け持ち患者数は
4,731名で、すべてが認定者と仮定すると10.4 %を占めることになります。
参照
1) 在宅患者の状況等について 中医協 総-6 27.2.18
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000100088.pdf
2)野村真美、出口真由美;日医総研ワーキングペーパー 第2回診療所の在宅医療機能調査 2017年10月24日
3)内閣府 令和3年版高齢社会白書(概要版) 第1章高齢化の状況(第1節)
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2021/html/gaiyou/s1_1.html
4)介護保険事業状況報告(暫定)令和2年2月分 第2-1表 要介護(要支援)認定者数
男女計
https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/m20/2002.html
5)統計名:医療施設調査 令和2年医療施設(静態・動態)調査 確定数 都道府県編
表番号:T109 表題:第109表 一般診療所数,在宅療養支援診療所の届出状況・都道府県-指定都市・特別区・中核市(再掲)別
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