アイビー便り
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自分のことを自分で決める難しさ
- 2024年12月22日
- 院長のゆんたく
こんにちは、アイビー院長です。
ACPはわれわれ在宅医療に関わるものにも避けては通れないものです。病院への通院が困難になった
時点で人生の最終段階に近づいていると言えるため、どのように過ごすかを意識すべき状態にあると
考えて良いでしょう。
しかし、これが難しい。
認知機能が低下していることも多く、しっかりしている方でもそのような話はしたこともない、
考えたこともないと良く言われます。
翻って考えると私たちは自分のことをどれくらい自分で決めてきたのでしょうか?
皆が反対するなかでも自分の意見を通すことがどれくらい出来たのでしょうか?
すべての決定に伴う責任も受け入れることが出来たでしょうか?
自分のことは自由に決められるはずですが、実際にはいろいろな事情が絡んできます。
日本の憲法では個人の自由を以下のように定めています。
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、
公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする
(第13条(個人の尊重と公共の福祉))。
一方、第12条では以下のように述べられています。
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。
又、国民はこれを濫用してはならず、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う。
「公共の福祉」とは他者の権利や社会全体の利益と考えられ、これらが調和する範囲内でのみ
個人の自由と権利が行使されるということなのでしょう。
もちろん家族や介護者も他者と考えるべきであり、その権利との調和が大切なのでしょうね。
憲法も言うように自由と権利の維持には不断の努力が必要です。
それに伴う責任も引き受けなければなりません。
難しいことばが並んでしまいましたが、自分を取り囲む社会(家族)のなかでどのように生きるかを
肩肘はらずに考えてみるのも良いかもしれません。
これは好き、これは嫌い、だけではなく好きなことを続ける、嫌いなことを避けるために他者とどのように
関わるべきかを意識して考えるうちに方向が定まってくるのではないでしょうか?
自分のことは自分で決められるようになりたいものです。
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