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アイビー便り

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アニマルスピリット(続きと紹介)

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こんにちは、アイビー院長です。

 

前回、アニマルスピリッツを紹介しました。興味があったので関連した本を

読んでみると面白かったので、私見を織り交ぜつつ紹介したいと思います。

 

 

アニマルスピリットについては以下のように記述されています。

 

Spritus animalisという古代・中世ラテン語の元の用法では、アニマルという

ことばは「心の」とか「活気をもたらす」といった意味だ。

それは基本的な心的エネルギーや生命力を指す。だが近代経済学では、

アニマルスピリットはちょっとちがった意味を持つ。

それはいまや経済学用語として、経済の中の不穏で首尾一貫しない要素を

指している。それは人々が曖昧さや不確実性に対峙するときの独特の関係

を指す。それはわれわれを麻痺させることもある。

だがわれわれをリフレッシュして新たな活力を与えてくれ、恐怖や優柔不断

を乗り越えさせてくれることもある。

 

家族がときには仲良くときには口論し、ときには幸せでときに陰鬱となり、

ときに成功しときにばらばらなのとちょうど同じように、経済も全体として、

よい時期と悪い時期がある。

社会的な構造が変わる。お互いへの信念も変わる。

そして努力して自己犠牲を払う意思も、決して一定ではない。

 

 

体調が良いときもあれば悪いときもあるように、同じようなことは健康にも言えるでしょうね。

 

またアニマルスピリットの5つの側面として、安心、公平さ、腐敗と背信、貨幣錯覚、

物語について記述されています。

 

安心:安心(confidence)には信頼とか完全に信じるという意味もあるようです。

医療にとって安心と信頼は非常に大事なものですね。新型コロナ感染症はこの安心に

大きな影響を与えたと思います。まだその余波が残っているのを感じることもあります。

 

公平さ:人々は公平さを強く求めるようです。この気持ちはときとして経済的合理性をも

超えることがあります。これを医療に当てはめると、すぐに思い浮かぶのは高額療養費制度

でしょうか。自分が将来どのような病気にかかるは多くの場合予想できないでしょう。

難病にかかってしまっても、最善の医療を受けることを担保しているのが高額療養費制度だと

思います。ここでは皆が公平に病気の痛みを分かち合っていこうという精神があるのですが、

昨今の国の財政事情はこの公平性にも影響を与えてくるのかもしれません。

 

腐敗と背信:公平性とも関連があると思いますが、どん欲に富を求めることが腐敗と背信を

生み、ひいては経済の安定性を損ねるようです。医療も腐敗と背信を起こさないよう己を

律していかないと安心を与えることは出来ないでしょう。

 

貨幣錯覚:インフレなどの影響を考慮せずに貨幣の価値が保たれていると錯覚することの

ようです。ウチナーンチュは若いときの健康が中高年になっても保たれていると錯覚して

しまって現在の状況になっているのかもしれません。健康錯覚とでもいえるのかも。

 

物語:人類は物語をもとに考えるように作られているようです。

昔の医療ドラマにあるように、波打っていた心電図モニターが平坦となり、医師が

「ご臨終です」と告げるようなシーンが人生の最期という(最期は病院)物語

は今なお一部の人々に強い影響力を持っています。

その物語が多くの最期の一つであり、それとは違う様々なストーリ―があることを

在宅医療で伝えていきたいと思っています。

 

 

参照文献:アニマルスピリット 人間の心理がマクロ経済を動かす

ジョージ・A・アカロフ、ロバート・J・シラー 東洋経済新聞社 2010年