アイビー便り
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教えて林くん:認定調査 第一群 身体機能・起居動作 1-7歩行、1-8立ち上がりについて教えて
- 2025年12月7日
- 教えて林くん
Q44. 第一群 身体機能・起居動作 1-7歩行、1-8立ち上がりについて教えて
1-7歩行
「歩行」とは、立った状態から継続して歩くことができるかどうかの能力のことを言うよ。
歩幅や速度、方向感覚や目的等は問わないんだ。立ち止まらず、座り込まずに連続して
5m程度を歩けるかどうかを判定し、以下の3つの選択肢があるよ。
1.つかまらないでできる
福祉用具や器具、支えなどを用いず自分で歩けること、視覚障碍者のつたい歩きも含む。
視覚障碍者が方向を確認する目的で杖を用いても「つかまらないでできる」となる。
2.何かにつかまればできる
杖や歩行器等を使う、または壁に手をかけながら歩ける場合など、体を支えることを目的に
自分の膝などの体の一部をつかむことも含む。片方の腕を杖で、片方の腕を介護者が支えれば
歩ける場合も「何かにつかまればできる」となる。
3.できない
心肺機能の低下などで主治医より軽い労作も禁じられているため5m程度の歩行も出来ない
場合や両足切断などのため立位をとることが出来ない場合。またリハビリ訓練のときのみ
平行棒の間を5m程の歩行できる場合も、日頃の状況を反映していないため「できない」となる。
1-8立ち上がり
「立ち上がり」とは、椅子などに座って膝が直角になった状態から立ち上がることができるかの
能力を言うよ。畳上の生活で、椅子に座る機会がないときは洋式トイレ、ポータブルトイレ使用時
や受診時の待合室での状況などから選択するんだ。
寝た状態から座位に至るまでの行為は1-4起き上がりで評価するので注意が必要だよ。
実際には以下の3つの選択肢があるんだ。
1.つかまらないでできる
ベット柵、手すり、壁等何もつかまらなくても立ち上がれる場合、何度も反動をつけて何とか自分で
立ち上がる場合など。
2.何かにつかまればできる
介護者の手で引き上げられるのではなく、手すりなどの支えがあれば基本的に自分で立ち上がること
ができる場合や自分の膝に手をついて、上肢に力を入れて立ち上がる場合も「つかまらないでできる」
となる。
3.できない
自分ではまったく立ち上がることが出来ない場合や体の一部を介護者が支える、介護者の手で引き
上げるなど、介助ないと出来ない場合も含むよ。
環境や本人の体調により立ち上がりの状況が異なる場合は、本人の能力(手すりがないとできないが、
あると自分でつかまり立ちができるなど)やより頻回な状況から選択するんだ。
参考資料:
要介護認定 認定調査員テキスト2009 改訂版 H30年4月
現場で使える要介護認定調査員便利帖 加藤裕美 翔泳社 2024年
すぐに役立つ要介護認定調査員実践ガイド 德重妙子 梓書院
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