アイビー便り
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教えて林くん:要介護認定における樹形モデルとは?
- 2024年1月28日
- 教えて林くん
Q21. 要介護認定における樹形モデルとは?
これまで介護認定等基準時間による介護度の決まり方をみてきたね。
この基準時間はQ17で見出された300以上のケアコードでの所用時間を足し合わせていくのかな?
実は、そうではなくて樹形モデルを用いて算出しているんだ。
これはある状態が「ある」・「ない」の二択で作られた樹形図をたどることで時間を算出するんだ。
この二択の選択に用いるのは73の調査項目と7つの中間評価項目だよ。
(現在は62の調査項目と5つの中間評価項目になっているよ)
では何故、樹形モデルが用いられたのかな?
それは単純にある状態の点数(それを時間に変換)を足し合わせていく加算方式だと調査項目同士に
関連がなくなって、高齢者の複雑な状態を結果に反映させるのが難しくなるからなんだ。
たとえば、「全く起き上がることも立つこともできない」高齢者に「尿意がある」ことと、
「かろうじて立つことができる」高齢者に「尿意がある」ことは、介護サービスの内容や量に
大きな違いが生じると考えられるよね。
加算方式だと他の条件で変化しうる「尿意のある」ことによる介護の手間の反映が難しくなる
可能性が高いといえるよ。
その点、樹形モデルでは、ある調査項目の結果によって次の分岐を決定する項目が異なってくるため、
調査項目間の関係性を最終的な結果に反映させることが出来るんだ。
この手法で介護現場の感覚や実態をより忠実に現すことができるといわれているよ。
参考文献:
要介護認定ビジュアル解説 岡本祐三 厚生科学研究所 1999年
要介護認定 介護認定審査会委員テキスト2009 改訂版 2018年
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